FOMC声明 :アメリカの景気判断を引き下げ。焦点の利上げの時期は先送り?の声も。
FOMC声明 :アメリカの景気判断を引き下げ。焦点の利上げの時期は先送り?の声も。
アメリカのFRB=連邦準備理事会は29日、2日目のFOMC=連邦公開市場委員会を開き、事実上のゼロ金利政策を維持したほか、焦点の利上げ時期ついても「雇用市場にさらなる改善がみられた時にあげるのが適切」と3月と同じ表現にとどめました。
前回3月の記者会見に応じるイエレン議長。FRBより
FOMCの後に発表した声明の中でアメリカの経済について「一時的な要因によって冬の間に経済成長が減速した(Economic growth slowed during the winter months, in part reflecting transitory factors)」と指摘し、判断を下方修正しました。
3月の声明の中では早ければ6月16〜17日に開催するFOMCで利上げの可能性があることを示唆していましたが、今回の声明の中では6月の利上げを否定はしていないものの、そうした利上げの時間軸には一切触れませんでした。
利上げの時期については「雇用市場にさらなる改善が見られ、中期的にインフレ率が2%の目標に戻るとの自信が持てた時に利上げするのが適切だ(The Committee anticipates that it will be appropriate to raise the target range for the federal funds rate when it has seen further improvement in the labor market and is reasonably confident that inflation will move back to its 2 percent objective over the medium term)」と述べるにとどまりました。この表現は3月の声明の時と全く同じ文言です。
29日朝発表された2015年1~3月期のGDP=アメリカの実質国内総生産成長率が前期比年率0.2%に急減速したことや、3月のアメリカの雇用統計で非農業部門の雇用者数が低調だったことなどを踏まえたものと見られます。
アメリカの雇用市場の改善が利上げのカギ
今回の声明を受け、FOMCは利上げ時期を慎重に見極めるためにより時間をかける可能性が指摘されていて、利上げのタイミングは9月以降に先送りになるのではとの憶測も出始めています。
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